玄天黄地

学生時代、箸にも棒にも掛からなかったアホの子が、やっと普通のアホになれるか?

「やはり」と言うな

 仕事柄、採用面接をすることがある。今はシーズンオフだから、安心して話題にしている。


 どんな答えが返ってくるかな、と期待しながら答えが何通りもあるような質問をするのだが、これまで私が低い点を付けた人の大半は、「やはり」から言い始める人である。
 キミはまだ何も主張していない。その時点でなぜ「やはり」なのか? 予定調和な答えを言うぞ、と予告しているようにしか受け取れない。そして、そのとおり、「やはり」に続く主張は月並みである。それは、受験予備校で習った言い回しか? さすがにそこまで聞くと可哀想なので、1回目は別の言い方で聞いてみたりするが、本当にダメな人は短い時間の面接に10回近く「やはり」を言う。キミが思っているほど、キミの発言内容は模範回答ではないのだよ。
 「やはり人の役に立ちたい」? 誰でも、どんな仕事でもそうでしょ?


 ところで、今日「池上彰の学べるニュース」を見ていたら、一人前のコメンテータでも「やはり」を連発していた。突然の総理辞任で、何が「やはり」なのか? しかも、このコメンテータ、「やはり・・・・・誰だと思いますか?」と疑問文の冒頭に「やはり」を使った。何を考えているのやら。
 二度目に登場した時は、一度も「やはり」を使わなかった。ということは、一度目は「いっぱいいっぱい」状態だったのかな。でも、それでは、ヘタレな受験生のレベルだよね。