異議あり

　天気予報をみていると、異口同音に「夏の高気圧が弱くなったから」という。
　それは結果であって原因ではないと思う。

　一昨日、九州の南西に熱帯低気圧があった。中心気圧はさほど低くなかったが、中心の南東側に結構厚い雲があった。これは、太平洋高気圧（の、日本付近の分枝）に対抗できる程度の勢力であった。この熱帯低気圧が偏西風に乗って北東に流れてくれば、当然、付随した雨雲もやってくる。太平洋高気圧は晴天で暖かい空気が高空にたまることが特徴なので、熱帯低気圧系の雲が近づけば勢力が弱まるのは当然である。

　この熱帯低気圧崩れの雲はあと１日程度で日本付近を抜けるだろう。太平洋高気圧の勢力は、南から回復すると思われる。等圧線は日本の南で東北方向に延び、それが少しずつ北上するのではないか。1012hPa の等圧線が陸上にもどってくれば、また暑い日と晴天が戻ってくるだろう。たぶん。