玄天黄地

学生時代、箸にも棒にも掛からなかったアホの子が、やっと普通のアホになれるか?

遷都しましょう

 福島県に遷都しましょう。


 都民全員引っ越すのは無理ですから、首都機能だけは福島県に引っ越しましょう。当然、霞ヶ関と永田町は引っ越し。
 原発から20km〜30km程度の地域で、原発から見て北西方向以外であれば、どこでも構いません。土地収用法を適用して、適当な土地は(半ば強制的に)買い上げてしまいましょう。
 官邸付近の積算放射能の値が制限を超えないように、東電と関係技術者の人たちには今まで通り頑張って頂きましょう。総理が常に30km圏内にいると解れば、現場も少しは気分が晴れるのではないでしょうか。
 福島県知事も、福島県民の皆様も、政府が東北地方の復興に本気になっていると理解しやすくなるでしょう。


 民間会社の本社機構も、中央に近い方が良いと強く考える会社は、福島県に移転して頂きましょう。税制、土地取得等で便宜を供与すれば、応じる会社もいるでしょう。新興の会社にとってはリスクもありますがチャンスです。自然に雇用も生まれてきます。漁業、農業はさすがに直ちに復興することは難しいでしょうけど、原発が落ち着くまでの間、(不本意かも知れませんが)別の仕事に就いて頂いて、生活を維持して頂くことに致しましょう。
 自衛隊原子力技術者の方々のための前線基地も、大きなものを用意しましょう。


 福島空港を大幅に拡幅しましょう。幸い、拡幅の為の土地取得には大きな制約はなさそうです。ここを物流の新たな拠点にしてしまいましょう。現場に近いから、復興には何かと便利です。
 高速道路は、福島県以北のみ無料にしましょう。秋田県山形県は無料でなくても良いかも知れません。


 東北地方にどの程度国有林があるか調べていませんが、海岸に住んでいた人たちには、国有林を国費で伐採・造成することを条件に、民地と国有地の交換をしましょう。水没している土地と、新たに造成され、道路その他も復興事業のなかで整備される高台とであれば、交換に応じる人(漁民以外)は沢山出てくるでしょう。
 標高40m以上のところに、優良な住宅を沢山用意しましょう。もちろん、不便を託つひとは出てくると思います。津波が来ても良いから自分は浜辺に住みたい、という人もいるかもしれません。高台への移転は強制する必要はないでしょう。中央線の四方津のように、あるいは福知山線西宮名塩のように、駅が近くにあって坂の上に登ることが容易な設備があれば、漁師以外は慣れて頂けるのではないかと思います。


 財源が厳しいので、建設国債を(目をつぶって)発行しましょう。東北地方以外の税率(所得税法人税とも)を少し上げてしまい、かわりに地方交付税を下げてしまいましょう(東北地方以外の地方公共団体は、地方交付税の代わりに法人税増税分でまかなって頂く)。社会保障費も、東北地方以外は支給額を少しだけ下げてしまいましょう。義務的経費が下がれば、発行した建設国債分はいずれ取り返せる筈です。


 期限を切りましょう。①福島第一原発廃炉にでき、二度と放射能漏れその他の心配がなくなる、②原子力以外にエコで低コストの代替エネルギーが実用化する、③発行した建設国債分が全て償還できる、④東北地方が復興し、震災以前よりも活気が出る、などの条件の1つ以上を達成できたら、上に述べた税制の特例を廃止したりしても良いでしょう。場合によっては再度遷都しても良くなるかも知れません。


 その頃には、再び別の場所で大きな地震が発生している可能性もあります。再度、そのエリアへ遷都するのが良いかも知れません。伊勢神宮式年遷宮に倣うと考えれば、あるいは、国体だと思えば、あながちおかしな話ではありません。数十年ごとにハコモノが大量に必要になりますが、どうせハコモノは数十年もすると建て直しが必要になるのですから問題有りません。


 天皇陛下はお動きになって頂かなくても構いません。
 あるいは、京都にお戻り頂いても構いません。国際的な学会が中止にならないようにするためには、関西で開いて頂くことにすればよいかもしれません。陛下が京都におわさば、外国のお客さんも来易いでしょうし、観光資源は最初から十分にあります。
 それでも来ない国がいるなら、関税を上げるか、ODAを減額するかしてしまいましょう。


 政府機能が福島に行けば、原発問題は真面目に取り組んでいることが明白になりますし、地元に復興への意気込みが伝わりやすくなります。阿武隈山地はあまり急峻な地形がないので、開発にも向いていると思いますが、どうでしょう。


<4/27追記>


 実際には、国有林と水没民有地との交換は(法制的には)それほど簡単ではありません。しかし、こういうときこその政治主導ではないか、と思ったりしています。