玄天黄地

学生時代、箸にも棒にも掛からなかったアホの子が、やっと普通のアホになれるか?

ベルト・プリミティブ(再々)

昨日 3/13 の記事で、地図投影を前提とした3次元空間を定式化した。

数学的には何も新しい話はないが、直交3次元座標(人工衛星の軌道計算に使う)ではなく、回転楕円体面またはジオイド面を基本の二次元多様体として、それを直交三次元空間に埋め込み、二次元多様体の近傍のみの領域(三次元空間を位相空間と見た場合の部分位相空間)を基本二次元多様体と法ベクトルだと見なすこととしたのである。

基本の二次元多様体ジオイド面とした場合、地表面の単連結な成分(ただしオーバーハングの崖部分など特殊な地形は除く)はベクトルバンドルで基本の二次元多様体に射影可能であり、地表面の単連結成分は、ベクトルバンドルの切断を射影成分に限定したものとして得られる。地表面上の任意の一点 x に対して、その近傍をベクトルバンドルによって局所自明化して得られる三次元空間は、水平面+鉛直線で構成されるという意味で、自然な三次元空間であるが、この三次元空間の座標軸はあくまで局所的なものでしかない。秋田(東経140度)と明石(東経135度)とでは、鉛直線は経度方向だけでも5度ずれているのである。

 

ーーーー

 

さて、この前提条件で、再度、ベルト・プリミティブの定式化を行う。

★仮定条件

・道路面(以下 R2 と書くこととする)は、縁のある二次元の可微分多様体として捉える。すなわち、道路縁となる連続(局所的には可微分)な曲線があり、路面は十分なめらかである(道路面上の任意の点の近傍は可微分である)とモデル化する。
・ネットワークとしての道路(以下 R1 と書くこととする)は、一次元複体として捉えることでも良いが、道路面の部分多様体としての構造を持たせたいので、なめらかさを持たせることとし、一次元可微分多様体とする。実際の自動車の走行経路(軌跡)も、停止してハンドルを切り返したりしない限り可微分な経路となるので、無理な仮定ではない。

・この一次元多様体 R1 は、二次元多様体 R2 に埋め込まれているものとする。つまり、位相空間としては部分位相空間である。道路なので、2つの多様体の連結性は同値である(べきである)。

 

★二次元多様体内の法バンドル

 二次元多様体 R2 に埋め込まれた R1 は、R2 内で法バンドルを考えることができる。 イメージとしては、幅が必ずしも一様でない、また、まっすぐとは限らない紙テープがあって、そのどこかになめらかな線が引かれているとき、紙テープの範囲内でその線の垂線を無数に引くことができる、という感じである。この紙テープが車線、テープ内のなめらかな線が自動車の走行経路というイメージで考える。法バンドルは、走行中の自動車から進行方向直角に左右を見たときの視線方向だと思えば良い。

 測量系の人には、別のわかりやすいイメージがある。道路を自動車で走る場合の経路を一次元多様体 R1 だとすると、車載レーザー装置で取得できる道路面が R2 なのである。車載レーザ装置は自動車に固定されているので、レーザビームの飛ぶ方向は自動車の進行方向から見ると一定の角度をなす。それが直角だと思えば、レーザービームがそのまま法ベクトルバンドルになる。

 R1 を一次元複体としてみた場合の交差点の近傍では、 R2 の点は少なくとも2通りの射影が存在しうるが、これは、2本のテープが交差していて、交差部分が糊付けられているものとして考える。数学的には、接着写像で同一視している、ということになる。

 さきほどの MMS で考えると、交差点では MMS 車は二回通過する。(例えば、一回目は西から東行きに、二回目は南から北行きに)。交差点の近傍だけは、二度、レーザビームを浴びる訳だが、その部分が接着写像で同一視される範囲だということになる。

 この場合、路面がカーブでバンクしている(進行方向と直角な方向には、カーブの内側が低くなるように傾いている)ことは、法バンドルの発生に影響しない。そもそも二次元多様体 R2 が傾いているかどうかは、R2 単体では言及できない。

 

★三次元多様体への埋め込み

 さて、この R2 を πA:E → SA または πB:E → SB に埋め込む。

 R2 は、一般的には、SA にも SB にも含まれないが、射影 πA や  πB により SA や SB に投影することができる。これは、測量学的には、3次元地物の図化だと考えることができる。

 3次元空間に埋め込む理由は、①立体交差が再現される、②二次元道路 R2 のバンクが明示される、③一次元道路 R1 の走行経路勾配が明示される、などの利点を考えてのものであるが、④路面の横断方向( R2  内の R1 の法バンドルの方向)を SB に投影することで水平方向に変換できることが大きい。バンクの影響を消去できるのである。

 厳密には、らせん状の道路(バンクしながら上昇しているような道路)では、投影面上では R1 の接ベクトルと法ベクトル( R2 内での)の直交性は微妙に失われるのだが、 R1 の勾配が急でなければ、直交性は実用上は保たれると考えても差し支えない。

 なお、数学的な法バンドルは、直交性のような計量の概念は使わず、 R1 の各点において R2 としての接平面を考えた場合において、R1 の接ベクトルの商集合を考えることで実現している。

 

★ベルト・プリミティブ

 R1 の部分集合で、区間( 0, 1 )と同相なもの Q1 を取るとき、R1 の法ベクトルバンドルをその部分集合上に制限したもの Q2 は、長方形と同相である。これがベルト・プリミティブである。

 交差点の近傍では、 Q1a と Q1b が一点 P で接着写像により同一視されているものとして考えることができる。すると、法ベクトルバンドル Q2a と Q2b は P の近傍で接着写像により同一視されているものとして扱うことができる。二次元的に同一視した範囲が実際の交差点内に相当し、交通信号機等を用いて交通制御を行わなければ事故になる場所となる。

 

 かなり荒削りな表現でしかないが、二次元道路図形を、現実に即しつつ、ISO19107などにも矛盾しないようなレベルの数学的もでるとして記述することができた(と思う)。ISO19107 自体も理解はそれほど容易ではないが、あれに新しい概念を追加することなく(法バンドルも、接バンドルと商集合から導ける)記述できることが期待できる。

 ここまでは、数学的には新しい話は何一つないが、道路に限らず二次元地物をネットワークに注目した一次元多様体として見る場合と幅まで考慮した二次元多様体としてみる場合の橋渡しができるのではないかと考える。

 

 

3次元空間の構成

3月8日の記事で、道路が立体交差の場合は面倒なので端折る、と書いた。
横着をせずに考えてみることとすると、投影面は回転楕円体面であるべきだが、水平面は重力の等ポテンシャル面でなければ都合が悪いということをちゃんと取り扱わなければならない。両者をちゃんと区別しようとすると、3次元空間を地図投影及び測地系を考慮して構成しなければならないようだ。

道路のベルトモデルは、道路のネットワーク構造を維持するような位相空間として与えられるべきだが、「ネットワーク構造を維持する」としては、1次元複体として道路を表現した場合、その1次元複体がベルトモデルの部分位相空間になるべきだということでもある。で、道路は立体交差があるので、投影面上だけで考えているとうまくいかない。結局、3次元空間をまず構成して(単純なユークリッド空間ではダメ)、そこに道路を埋め込まなければならない。

ここでは、前段として、上記の事情を反映する3次元空間を構成してみる。実は、測量法で規定している【測量の基準:地理学的経緯度及び平均海面からの高さ】に対応する規定ぶりとなる。

 

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1.投影面

 投影面は、可微分2次元多様体であることを仮定する。

 これは、別の投影面に再投影した際に、図形がどの程度ゆがんでしまうか考える手段を与えるためである。一般的な地図投影は、回転楕円体面を平面の一部に移す写像として与えられるが、その際に Tissot の誤差楕円を計算することで、面積、距離、角度がどの程度保たれるかの指標とできる。回転楕円体面と平面とは同相にはなり得ないので、回転楕円体面から少なくとも1点を取り除いた残りを投影することになる。投影範囲は(この意味で)開集合になるが、その開集合の範囲では、投影写像は可微分でなければならない。投影写像のJacobianは大域的に単位行列となることはないが、Jacobianの単位行列からの乖離が少ないような投影写像が良い投影だと言われる。地図投影については、ここではこれ以上踏み込まない。
 ここでは、標準的な投影面として、次の2つを用いることとする:

①GRS80(以下、SAと記す)

 SAは、地球の形状を最もよく近似している回転楕円体である。測量法では地理学的経緯度の基準となっている。その形状は、物理学的に決定される。

ジオイド面(以下、SBと記す)

SBは、重力の等ポテンシャル面のうち、標高0mにひとしい「高さ」の面である。測量法では高さの基準となっている。(高さの厳密な定義は、測地学や地球物理学に任せることとし、ここでは踏み込まない。空間上の距離と、重力ポテンシャルの差とは、厳密には一致しない。)

 これらの面は、球面と微分同相であり、いずれも無限回微分可能な可微分多様体である。

2.投影面からベクトルバンドルを発生させる

 SAとSBは、3次元ユークリッド空間に埋め込んで考える。ユークリッド空間の原点は地球の重心とし、座標軸の1本は地球の回転軸(の時間平均として与えられる方向)のうち北極方向、2本目は経度0度の子午線面、3本目は東経90度の子午線面上に取るものとする。(地球の回転が時間的に一様ではないので、この表現は厳密ではないが)

 以下では、ユークリッド空間 E3 の点 ( x, y, z ) において R2= x2+y2+z2 とするとき、正数 p, q を p < 6300, 6400<q<6500 として p < R < q となるような範囲のみに制限した領域をE とする。

 このEに対して、①πA:E → SA と、②πB:E → SB という2つのベクトルバンドルを考える。射影 πA 及び πB は、それぞれ回転楕円体面への正射影と重力方向への正射影である。幾何学的には、πA の方がきれいな形をしているが、局所自明化としては πB のほうがしっくりくる。πB で局所自明化の結果得られる線形空間の基底方向は、鉛直線+水平面に一致するからである。

 πA:E → SA とπB:E → SB は図形としては一致しないが、両者は同型かつ同相である。E は、法ベクトルバンドルN(SA) 及びN(SB) を考えれば、SA×N(SA) あるいは E=SB×N(SB) の部分集合(部分位相空間)と考えることが可能である。

 両者は同一の図形ではないが、どちらも、E3 を局所座標系として持つことができるので、当然、C同型である。

 SA も SB も球面 S2微分同相であるので、切断 SA → E として SB を考えることができ、また、切断 SB → E として SA を考えることができる。この切断もそれぞれ SB, SA と書くこととすると、πA° SB も πB° SA も id にはならないが、実用上は id と見なして問題ない場合も少なくない。注目点の十分小さい近傍(サイズ100m未満の開球内とか)では id と見なした場合の誤差はほぼ検出されない。
 SA は、地図投影のために使用する。一方、SB は局所的に水平や鉛直を出したいときに使用する。

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 本題の、道路面を3次元空間(位相空間)の部分位相空間として定式化する前に長くなってしまった。続きは別の記事で。

ベルト・プリミティブ(再)

  金曜日の記事を読み返したら長い上にちょっと冗長な印象があるので、要点を冒頭にまとめることとしました。

 

【前提】

・道路網は、もともと一次元のグラフ構造として表現する場合が多い。

・これは、一次元複体と考えることもできる。一次元複体は、一次元位相多様体(屈曲点を除いて微分可能な、連続な多様体)と考えることもできる。

・電脳空間で実装される場合には、離散化されているために、線図形は折れ線で近似されている。

・ここまでの条件は、道路をネットワークとしてモデル化する際に維持された数学的構造である。

 

【新たな仮定】

・モデルとしては(電脳空間内で実装する前の段階としては)、一次元複体としての構造に加えて、一次元可微分多様体の構造も持っているものとする。この仮定は自然な仮定である。

・立体交差の部分がちょっと面倒だが、基本的には、この一次元可微分多様体は、二次元多様体(地表面とか、重力の等ポテンシャル面とか)に埋め込まれているものとする。

 

【新たな仮定の根拠】 

・この「一次元可微分多様体の構造」は、自動車の軌跡が微分可能な滑らかな線を描くことから、自然に導入できる。

 

【新たな仮定から直ちに導かれることがら】 

 ・一次元可微分多様体の各点で、二次元多様体の接空間(接平面)を考えることができる。

・この接空間は、当然、基底となるベクトルが二本ある。

・うち一本は、一次元可微分多様体の接ベクトル(つまり、道路の進行方向)を採用するのが自然である。

・もう一本は、接ベクトルと直交するベクトルを採用するのが自然である。この、直交するベクトルを(多様体で言うところの)ベクトルバンドルと見たものが、法バンドルである。法バンドルの正方向は、便宜的に進行方向左向きに取る。

 

【ベルト・プリミティブ】

・一次元可微分多様体でモデル化した道路骨格に対し、有限の長さの法バンドル群を考えると、その範囲で得られる図形として車線を表現することができる。

(言い換えると、道路骨格×法バンドルの全空間に適当な切断を設けて、その切断を車線限界ーsidelineーとみることにする)

・法バンドル群の長さは実際の道路幅に合わせることとし、場所によって可変とできる。道路の進行方向は、もとの一次元可微分多様体の向きと合わせる。

 

・ベルト・プリミティブ内の任意の点は、その点を通る法バンドルに沿って、元の一次元可微分多様体に射影することができる(ベクトルバンドルの定義そのまま)。この射影は、ベルト・プリミティブから道路網(一次元可微分多様体)への連続な写像である。

・この射影を用いて、ベルト・プリミティブにおける道路のネットワーク構造を維持する。

 

【3/5 の記事には明記しなかった、残る課題】

・道路網(一次元複体もしくは一次元可微分多様体)の埋め込み先である二次元多様体は、単連結ではない(でないと立体交差が作れない)。

・地表面の定義も面倒だけど、重力の等ポテンシャル面を使うのも無理(カーブでは路面がバンクしているため)。

・準拠楕円体面とかジオイド面とかに投影して考えることにすると、立体交差を表現するのが面倒。

・実際には、実空間を、【準拠楕円体面+法ベクトルバンドル(楕円体高)】または【ジオイド面+法ベクトルバンドル(標高、鉛直線方向)】のいずれかで規定して、全空間の適当な切断として地表面を記述するべきだが、ベルトモデルの話よりもハッキリ面倒になるので、今日の所は深入りしたくない。

幅のある地物

 

   道路や鉄道は、ネットワークとして見る場合には、一次元複体( ごく普通に shapefile で表現できる線図形)として表現するのが自然である。これは今更言うまでもないこと。

 では、車線単位の道路など、ネットワーク構造を維持しながら、幅も有限の大きさで把握したいときにはどうするか。

 適当なモデルで良ければ、いくらでも表現の方法はある。ここでは、次の3点を条件として考える。

 

1)実際の道幅と整合的にモデル化されること。

2)自動車の移動方向と整合的にモデル化されること。

3)道路のネットワーク構造を維持できること。

 

1)は、単に図形が本物らしく見えればよいだけなので、極端なことを言えば、道路敷地をポリゴンと見なせば終わり、ということになるかも知れない。

2)は、そのポリゴンに何らかの方法で向き付けを行うことで達成できそうだ。

問題は3)である。道路を1次元で考えれば一次元複体になるべきなので、2次元(向きその他の条件を有するポリゴン)として持った場合に、何らかの数学的に自然な演算を施すと、一次元複体になってほしい訳である。

この条件は、道路をモデル化した2次元図形は、同じくモデル化した1次元図形にホモトープで合ってほしい(連続した変形で、互いに移りあうことができてほしい)と言い換えることができるかも知れない。

 

 一般に、このようなホモトピーは何通りも存在すると考えられるが、何らかの意味合いで「標準的なホモトピー」を定義できれば、良いモデルになるのではないか。

 

 そこで、自然な仮定を少しだけ追加する。

 

 道路をモデル化した一次元複体は、shapefile で表現している場合は折れ線近似であるが、モデル空間では(実際の道路と同様に)滑かな曲線であるものとする。滑かな曲線の代表例としては、正常に運転した自動車の軌跡でも良いし、道路設計時の中心線でも良い。連続微分可能な曲線で構成されている(だから、任意の地点で接線や法線が定義できる)と言う仮定だけを置く。shapefile にする場合は(電脳空間でデータを持つ場合は)、単に離散化するだけである。離散化した結果として、折れ線になるわけだ。離散化する際の細かさは、現実のデータ取得における要求精度とか、計算機の表現可能精度とかで決定されることにしておけば、モデルの決め方には影響されないであろう。

 

 このような一次元複体は、もはや単体複体ではないが(線分ではないので)、単体複体と同相である(連続性は維持される)。従って、ネットワーク構造は不変である。また、構成される曲線に微分可能性を仮定したので、任意の点で法線方向を考えることができる。このような一次元複体は、単連結ではないが、そのまま微分多様体になり、接ベクトルと法ベクトルが定義できる。そこで、これ以降は、1次元でモデル化した道路を1次元微分多様体だと思って議論を進める。

(実際には、呼び方を変えただけで同じものである。ただ、微分多様体と呼ぶことにすれば、微分可能な多様体が本来持っている性質を新たに説明することなく使うことができる。次の段落で登場する用語「ベクトルバンドル」は、その代表例である)

 この1次元微分多様体 D は、任意の点で法ベクトルバンドルが定義可能である。数学の教科書では、N(D) のような書き方をしている場合もあるようだ。法ベクトルは、D 上のどの点を見ているかで向きが異なるが、局所的には(道路の一部分に注目して、その範囲では道路はまっすぐだと見なしても良いものとすれば)、法ベクトルは道路の進行方向と常に直交する。まあ、当たり前だ。

 ここで、1次元微分多様体 D の上の各点 p において、その点における1次元微分多様体 D の法ベクトルの方向を考える。その方向に短い距離 r だけ移動した位置は、点 p 及び 距離 r の関数として機械的に求めることができる。この点を S( p, r ) としよう。仮に、r を常に一定(例えば 4m )とすれば、これは単に、4m 幅の道路の縁を規定したに過ぎない。r も p の関数だと見ることにして、関数 r( p ) は連続だと仮定するならば、 S( p, r(p) ) は道幅が可変の道路縁を表現したものと考えることができる。

 ある程度数学的に厳密な書き方となるように心がけて書いたので、少しわかりにくいかも知れないが、以上のことをできるだけ数学的表現を使わないようにして言い換えると、

▽道路を shapefile のようなネットワーク構造でモデル化しているとき、

▽その「モデル化された道路線」から有限の幅を定義して

▽その幅の位置を二次元の道路区域の境界だと思えば良い

という当たり前の事実になる。

 厳密な書き方をしたのは、コーディングする際に間違いなく実装できるようにするため、処理アルゴリズムに予想しないバグを混入させないようにするため、それだけである。

 

 ここまでで定義できた二次元図形を、「ベルト・プリミティブ」と仮称することにしよう。

 

 ベルト・プリミティブは、D×N(D) の一部として表現される。2次元多様体であるが、N(D) 方向に縮退させる(連続的に変形させる)ことができ、縮退させた結果は D になる。連続変形なので、D と D×N(D) とはホモトープである。また、D×N(D) は D を底空間とする(ベクトルバンドルの言葉での)全空間だが、D×N(D) の任意の点から D への写像は、ベクトルバンドルにおける【全空間から底空間への射影】と同じである。(そのように構成したのだから、当然そうなる)

 ベルト・プリミティブを構成するまでは、数学的にゴチャゴチャ書いたが、要するに、ベクトルバンドルをはじめとする幾何学の知識がそのままこのベルト・プリミティブで成立するようにモデル化しましたよ、と言っているに過ぎない。数学に明るい人が読んだら「何を当たり前のことにこんなに紙面を費やしているのか」という感想を持つのではないか。


 ここまで、1次元微分多様体としてモデル化された道路の向きについては余り述べてこなかった。1次元微分多様体 D は向き付け可能なので、道路ネットワークを有向グラフとすることができる。対向車線があるような(一般の)道路は、一対の有向曲線が位置は同じで互いに反対の向きで定義されているものとして考える(昔からのグラフ理論の考え方と同じ)。現実には、この有向曲線の位置は、道路のセンターラインを取得するのが自然だろうが、この項ではそれは必須ではない。

 

 上り線のベルト・プリミティブと下り線のベルト・プリミティブを一対で定義して、これらは互いに境界(の一部)を共有しているものとして考えれば、ごく一般的な対面交通の道路がモデル化できたことになる。

 

 S( p, r(p) ) に加えて、S( p, 2r(p) ) も考え、2r(p) 幅が道路だと考えることにすれば、片側2車線の道路をモデル化できたことになる。3車線以上も同様である。また、r(p) が 4m から 6m までのエリアを路側帯などと定義することも可能であろう。バス停などで部分的に道路幅が広くなっているところも、その部分だけ r(p) が大きくなったものと考えれば良い。進行方向右側も同様に考えることは可能である。

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 一次元のモデルでは、交差点は一点で表現された。1次元複体では、0次元辺単体が交差点の表現であった。二次元のモデルでは、もう少し複雑になる。

 一番単純な例として、一方通行の道路2本が平面交差している場合を考える。線図系ならば、ノードに4本のアークが接続している部分である。
 2本のベルト・プリミティブが交差している。いずれのベルト・プリミティブも、地表面のような大域的な二次元空間に埋め込まれているので、交差している部分は点集合としては共通部分になる。ベルト・プリミティブの数学的な構造は忘れて、単なる二次元図形だと思って共通部分を求めると、その部分が交差点区域になる。当たり前だ。

 

 ノードが4本のアークに接続していること(あるいは、2本の路線がある点で交わっていることは)、2本のベルト・プリミティブが適当な領域だけ、接着写像で同一の場所を占めていると考えれば良い。

 道路の位置を、路線単位で基点からの距離で表すこととした場合、路線A の u km 地点と路線B の v km 地点とが同じ地点を表していることは、明示的には分からない。しかし、交差点の位置を( ( A, u ), ( B, v ) ) で表現することにすれば、これがそのまま接着写像の定義に結びつけることができる。路線A と路線B とは別々のベルト・プリミティブだが、それぞれを1次元図形にホモトピー変形すれば、ちゃんと見慣れた一次元複体が得られる。

 交差点が三叉路の場合でも同じである。ノードから3方に伸びる線要素に対して、それぞれベルト・プリミティブを考えることができる。それらは、交差点付近で共通部分を持つ。

 交差点内で右左折可能な場合は、さらに複雑になるが、直進路、右折路、左折路などの全てについて、短い走路を一次元で定義しておき、それら全てにベルト・プリミティブを定義し、共通部分の和集合を交差点部分と見れば良い。

 1次元複体で定義した場合は、右左折の可否を明示することができなかったが、ベルト・プリミティブとその共通集合の和集合として交差点を定義した場合は、右左折の可比は対応するベルト・プリミティブの存否で明示的に規定できる。この意味で、ベルト・プリミティブは、より現実に近いモデルだと言える。

 

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 さて、ここまでの記述は、私が勝手に考えたアイデアである。実際に、道路モデルを標準化する場合に、どのように議論が進むかは分からない。関係者には、このアイデアを示してみようと思うが、どうなるかな。

 

 

 

線図形に紐付くということ

(この記事も閉鎖 SNS のコピーです。SNS の公開設定を切り替えるのが面倒なので、こういうことをしています)
 
少し前に、「線型位置参照」について、『道路を一次元図形(局所的に一次元である多様体)としてモデル化した場合、道路近傍の地物の位置は、道路の距離程+法バンドルで指定できる』と書きました。
 
この一次元図形は、二次元図形(模式的には地表面だが、より厳密には回転楕円体面に法バンドルを使って射影して考える)に埋め込まれているものとして考えました。
 
回転楕円体面(ただし両極+日付変更線を除く)は、経度緯度を用いて一意的に位置を表現することが可能です。ここで、経度緯度(二次元多様体上の座標系)を何か別のものに代えてみます。ただし、距離の単位は変えないこととします。
 
すると、二次元図形上の道路の位置は、何か異なる座標値に変わってしまいますが、道路近傍の位置は、道路の距離程+法バンドルで相変わらず一意的に表現可能です。距離の単位が変わっていないからですね。
 
ーーー
 
地表上の位置は、経度緯度の単位を変更するような大がかりなことをしなくても、プレート運動のせいで少しずつ変わっていきます。GPS 測量が実用化したおかげで、今では(日本付近は)毎年 5cm 程度の変動があることが分かっています。20年経てば1mですから馬鹿になりません。一方、道路とその近傍は、直近で地震が起きて地表地震断層が現れたりしない限りは、局所的な位置に変化は起きません。従って、道路近傍の位置を道路の距離程+法バンドルで表現している限り、時間変化は無視できますし、グローバルな座標系が変わっても気にすることはないということになります。2000年以前(世界測地系導入以前)から存在している道路の場合、20世紀に設けた距離標を使って、今でも一意的に道路近傍の位置を指定できる訳です。
 
道路近傍の地物は、道路に紐付けて管理します。法体系がそうなっているからですが、この法体系は、多様体(と法バンドル)の考え方を使うと、非常に合理的であったことが分かりました。
 
数学的には何一つ目新しい話はありませんが、測量、法令、実務を結びつけることができた点だけは目新しいと思います。線型位置参照というキーワードが、こういうことを示唆していたわけでした。

3次元空間(ベクトルバンドル、続き)

(この記事も、閉鎖 SNS に書いたもののコピーです)

 

いわゆる標高0mの面であるジオイド面は、よく知られているように、幾何学的にはすっきりした形をしていません。ジオイド面は、厳密には、重力の等ポテンシャル面ですが、地球を構成している物質が組成も比重も不均一なので、幾何学的にすっきりした形を取り得ないわけです。
このジオイドには、その面上の任意の点で面と垂直に交わる線を考えることができます。これが鉛直線です。
ジオイド面は幾何学的にすっきりした形をしていないとは言いましたが、数学的には二次元の Cω多様体です。ですから、任意の点で接平面が定義可能で(これがその点における水平面ですね)、鉛直線は当然水平面に直交する直線になります。
水平面を接空間(の2次元ベクトルバンドル)だと考えると、鉛直線は1次元の法バンドルになるわけです。
 
さて、ジオイド面が幾何学的にすっきりした形をしていないということを、もう少しだけ厳密に言い直してみましょう。多様体の言葉を借りると、注目している点の十分小さな近傍においては、接空間+法バンドルで構成される直交3次元空間(ユークリッド空間)と微分同相だと考えることができます。工事の際に、現場を三次元直交座標で考えて不具合が起きないのは、地表面やジオイド面を多様体だと考えた場合に、工事現場がBM(工事基準点)の十分小さな近傍に収まっているから、な訳です。昔からの測量の言葉で言い直せば、地球の曲率を気にする必要がないような局所的な測量で済む範囲、ということですね。建物の底地になる程度の土地は、このような条件に合致しますので、平面図形のつもりで測量し、登記しても、誤差は顕在化しないわけです。
 
測量で使用する準拠楕円体は、ジオイド面と最もよく整合するような回転楕円体として与えられるものです。人工衛星を使用したグローバルな測量が実用化するまでは、回転楕円体は測量の原点(それぞれの国で個別に設ける点)で法線方向や曲率半径が合致するように定めたものでしたが、現在では全世界で共通のものにするために、地球重心と地球の回転軸(の、時間平均)に合うように定めています。従って、回転楕円体上の任意の点Pにおいて、その点を通る法線mがジオイド面と交わる点Qを求めて、点Qにおける鉛直線(ジオイド面の法線)nを求めると、直線mと直線nとは一般には一致しません。しかも、ジオイド面が幾何学的にすっきりした面ではないため、回転楕円体の法線mの方向ベクトル(外向きの単位長さのベクトル)と鉛直線nの方向ベクトルとのなす角は、最初の点Pを回転楕円体上のどこに取るかで変わります。この角のことを鉛直線偏差と言います。
 
衛星測位の立場で言えば、ジオイド面は、回転楕円体とその法バンドルで構成される「全空間」(3次元空間だが、大域的にはユークリッド空間ではない)上の適当な切断の集合として得られます。この切断は、冒頭に書いたように、再び二次元の Cω 多様体になるわけです(それは、重力の性質から、物理学的に保証されます)。
回転楕円体やジオイド面の(全空間としての)近傍全体の集合は、局所的には3次元ユークリッド空間と見なせますので、回転楕円体の法線またはジオイド面の鉛直線を用いて回転楕円体面やジオイド面への射影を求めることができます。この射影がもともとの地図投影だったわけです。大昔からの流れに沿って、ジオイド面+鉛直線で全空間を考えることとすれば、地図投影は鉛直線上の点を同一視することになりますから、法バンドル上の切断を標高だと考えれば現実空間を3次元で捉えたことになります。
一方、人工衛星の軌道を地球重心固定の三次元直交座標で計算する立場で考えると、衛星の位置や衛星から算出した観測点の座標は局所的なジオイドの不均一性をうまく考慮できません(短い時間で測位計算に反映できないという意味)。
 
回転楕円体面とジオイド面との距離(回転楕円体上の任意の点Pを通る法線がジオイド面と交差するまでの距離)はたかだか数十mですが、その値(ジオイド高と言います)は、例えば、東京と長野ではかなり異なります。数学的な3次元座標系(回転楕円体+法バンドル)と、身体的な3次元座標系(ジオイド面+鉛直線バンドル)とは、単に原点の位置が異なるだけでなく、座標軸の向きも鉛直線偏差に応じて(結局は、地球の不均一性に応じて)ずれています。地理空間情報を3次元情報として扱う場合、要求精度が高くなれば、このようなずれが無視できなくなります。地理空間情報を3次元空間として扱う場合は、このように、昔ながらの2次元空間で扱っていた場合と比べても、明確に複雑さが増しているのです。単に次元数が1つ増えた、では済まない部分にまで、現代の我々は要求精度を上げてきている、とも言えるのかもしれません。
 
測量の座標系が、長い間「経度緯度+標高」としてきたことは、「ジオイド面+鉛直線バンドル」と整合的です。機械的に直交3次元座標としてこなかったことには意味があったのですね。

 

線型位置参照

Facebook にも書いた記事ですが、Facebook は少数の知人向けに限定公開なので、こちらにもコピーを掲載しておきます)

聞き慣れない言葉です。私も、今の職場に移ってから初めて聞きました。ISO/TC204 WG3 などの界隈では使われ始めているようです。ここでは、ISO/TC204 の定義にとらわれずに、数学的に考察してみます(どこまでうまくいくやら)。

我々が手書きで案内図を書くとき、紙の上に何本か線を引きます。鉄道路線図は、地図の上に鉄道路線が引かれています。当たり前すぎる話ですが、これをもう少し数学的に角と、二次元の図形(本当は二次元の多様体と書きたい)に一次元の図形(同左)が「埋め込まれている」ことになります。

 

「埋め込み」という言葉は、多様体論の入り口すぐに登場する概念ですが、数学的な厳密さにこだわらずに、できるだけわかりやすく言ってみると、次のような言い方になるかと思います:

 

「一次元の図形が、図形としての性質を失わないようにしながら、二次元の図形の一部を形成している」

 

二次元の図形(上の例では、紙とか地図とか)を気にせずに、一次元の図形(道路とか鉄道とか)だけをかんがえることとする場合、位置の指定は数字1つで足ります。一次元図形なのですから当たり前ですね。道路の場合は道程とか距離程というのかも知れませんが、あまり用語が定着していないようです。鉄道の場合は、運賃計算などでキロ程という言葉がある程度定着しているように思えます。道程とかキロ程といった言葉は、直線距離とは異なります。精度のよい計測手段がなかった江戸期以前において、江戸ー大坂間の距離は、直線距離ではなく道程として把握されていました。だからこそ、一里塚みたいなものが重要だったわけです。

道路案内で、「道なりに1km進め」とあれば、直線距離で何百m進むかは分からないけど、道路(という一次元図形)上を道程1km分だけ移動せよ、という意味になります。これは、数学的に考えるまでもなく、運転免許を持っている人なら誰でもわかることです。道路や鉄道では、その上の位置を言うのに、距離程とかキロ程といった数字が1つあれば、正しく位置の特定ができます。

 

一方、道路や鉄道は、現実の地表や地図上で位置を表現するためには、少なくとも2次元の座標が必要です(立体交差、特にループを考えると、本当は3次元でなければなりませんが、簡単にするために、自己交差はないものとして2次元で話を進めます)。
鉄道や道路を地表や地図に埋め込んだところで、実態は変わりませんから、キロ程や距離程と、経度緯度とは、表現が異なるだけで、本質的には同じ位置指定のはずです。

本来、経度緯度のように2つ1組の座標が必要な地図上において、キロ程や距離程のように単一の座標で位置を特定することを、線型位置参照と言います(geo80k流の定義です)。

両者は本質的には同じものですから、(経度、緯度)←→(キロ程 または 距離程)という相互変換が可能です。数学的には何一つ目新しい話はありませんが、現実にはこのような機能は余り定式化されておらず、だからこそ最近になって「線型位置参照」として定式化されたりしているのだと思います。

 

ここまでは、工学的な定式化であっても、数学的には新規性ゼロの話です。

ここで注意しておくべきことは、(経度、緯度)は絶対値としての表現ですが、キロ程や距離程は相対位置だということです(0キロポストからの相対位置)。道路や鉄道を一次元図形としてみた場合はキロ程や距離程も絶対位置になるのですが(だから位置が一意的に特定できる)、二次元図形に埋め込む場合は相対位置扱いになる、という点が重要だと思います。


さて、今度は電車に乗っているつもりで、車窓から見えた特徴的な景色の位置を特定してみましょう。キロ程が Pkmの場所で、電車の進行方向直角に Qkm離れたあたりに目標物が見えているわけです。キロ程 P は、電車が定刻で走っていれば、時刻表と時計があれば求めることができます。目標物までの距離 Q は、仕方ないので目分量で求めます(測距儀があれば楽ですが)。この ( P, Q )は、(経度、緯度)とはもちろん異なりますが、目標物の位置を指定する上では有効な座標です。(車窓から目標物が複数回見えることがあったり、逆に一度も見えなかったりすることがあったりするので、二次元座標のグローバルな表現にはなりえませんが、見えている目標物に対しては有効だということです)

ここで、(乗車位置→目標物)というベクトルを考えた場合、このベクトルの向きは電車の進行方向と直角、ベクトルの長さは Q km であるものと考えることができます。
これは、移動する電車の各点(指定した時刻における乗車位置)に、それぞれ1次元のベクトル空間(法線方向)が紐付いていて、そのベクトル空間を用いて、1次元ベクトル(乗車位置→目標物)が定義できているということになります。
数学的には、線路(という一次元多様体)には法ベクトルが(常に)定義可能であって、景色として見えている目標物の位置は、「線路+法ベクトル」で定めることも可能だ、ということになります。

 

現場の道路管理者は、上記のような数学的な考え方をしているわけではないと思いますが、道路沿いの地物の位置を指定する場合には、結局「一次元多様体上の法ベクトル」の考え方を使っているものと言えます。

 

車窓からの景色は、法線に限定する必要はありません。乗車位置を原点とする二次元座標(この場合、X軸を電車の進行方向、Y軸を電車の進行方向と直角な方向、右手系)と定義すれば、目標物の位置を柔軟に指定できます。この場合は、一次元多様体上に二次元のベクトルバンドルがある、ということになります。二次元ベクトルバンドルの原点は一次元多様体(線路とか道路とか)の上ならばどこに設定しても良いのですが、これをもしも駅に設定すると、「駅周辺の地図」として二次元ベクトルバンドルが表現できるわけですね。さらに次元を拡張して、三次元ベクトルバンドルとして表現する場合は、地球上であれば、Z軸を重力方向と逆方向(つまり、上)に取るのが自然でしょう。現実の地図は、この意味でのZ軸が地球の中心(幾何学的中心でも、重心でも)を通るとは限らないところに測量学的な難しさがあったわけです。

 

船舶が「2時の方向、8kmの地点に敵艦」とか言うのは、二次元多様体(海面)の上の二次元ベクトルバンドルとして表現している、とも言えます。SFでも、「4時半の方向、60光秒の地点に敵艦隊」みたいなことを言うことがありますが(銀英伝アスターテ会戦における第6艦隊のごとく)、あれは宇宙空間なのに3次元ベクトルバンドルを用いていない点でダメですね(笑

 

測量とか測位とかは、絶対位置を求めることに注目が集まってきました。特に、測位はデフォルトが絶対位置の取得ですね。相対位置で良ければ、測位なんて新しい言葉を持ち出さなくても、計測という言葉で間に合ったはずです。
しかし、現実には相対位置の計測の方が遙かに容易です。(経度、緯度)とか(経度、緯度、標高)とか( x, y, z )←地球重心3次元直交座標系とかの、地球固定絶対座標で表現することは GIS を使う上でも重要ですが、現実は自分を中心にした2次元(または3次元)ベクトル空間上で議論したくなる場合が多いわけです。設計図とか工事図面とかの殆どは、相対位置(寸法線)だけあれば良い訳ですね。

なので、線型位置参照という概念を持ちだして、道路や鉄道のような線型図形に紐付く形で2次元(または3次元)の位置を指定できることは、本質的に重要だと考えています。背景には、こういう多様体論の言葉を持ち出す必要があったとしても、それをブラックボックスに格納して、現場の位置指定方法と整合的なインターフェースを構築すること、こういうことを目指して、今、道路プラットフォームを作ろうと考えています。